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ROOTS STORIES

自分のことばで
考えを形にする

Roots Storiesは、好きなこと、経験、疑問、想像から始めて、話す・書く・描くことで表現する時間です。表現を学校の勉強から切り離さず、読む力、書く力、考える力へつなげます。

WHY

なぜ、学校の勉強とは別に表現するのか

日本語でうまく答えられないことと、考えを持っていないことは同じではありません。言いたいことが先にあり、それを言葉や絵で形にする経験が、学習に参加する足場になります。

Roots Storiesでは、正しい日本語だけを先に求めません。まず本人の見方や関心を受け取り、その後で、伝わる表現へ一緒に整えます。

THEORY

二つの軸で、学びへの参加を育てる

Roots Storiesは「アイデンティティへの投資」と「多書多読」を、変革的マルチリテラシーズ教育の二つの軸として位置づけます。

1

自分から始める

家庭で使うことば、経験、文化、好きなことを、学びの外へ追い出しません。

2

考えを形にする

文章だけでなく、会話、絵、写真、構成など、考えに合う方法から表現します。

3

価値を受け取る

教師が内容を読み取り、問い返し、本人の考えを学ぶ価値のあるものとして扱います。

4

学びへ戻す

作品を振り返り、語彙、文章、説明、教科の学習へつなげます。

カミンズの「アイデンティティへの投資」

Identity Textsの資料を見る ↗

教育学者ジム・カミンズは、教師と子どもの関係の中で、子どもの言語・文化・経験がどのように認められるかが、学習への参加に関わると論じています。子どもが自分自身を学習に「投資できる」関係と活動をつくることが重要です。

Roots Storiesは、この考えを家庭教師の授業に取り入れたものです。表現活動だけで成果を保証するのではなく、本人の考えが授業を動かす経験を積み、学校の学びへ参加する力を育てます。

読むことと書くことを重ねる「多書多読」

カミンズのLiteracy Engagementを見る ↗

学習で使うことばは、日常会話だけでなく、文章を繰り返し読んだり書いたりする中で育ちます。カミンズは、豊かな読み物へアクセスし、読み書きへ積極的に参加することを、リテラシーの達成を支える重要な条件として示しています。

Roots Storiesでは、読む量だけを競いません。興味のある文章を読み、短く書き、対話し、書き直し、また別の文章を読む循環をつくります。家庭語を含む既有知識と結びつけながら、日本語で読んで書く経験を積み重ねます。

IDENTITY TEXT

成果物として残す
アイデンティティテキスト

カミンズ/アーリーの資料 ↗

アイデンティティテキストとは、子どもが自分の経験、関心、考え、文化などを表した作品です。「テキスト」は作文だけを意味せず、絵、写真、音声、複数の表現を組み合わせた作品も含みます。

Rootsでは、小さなメモや短い作文を積み重ね、本人が残したいテーマを一つの作品へ育てます。完成した作品だけでなく、考え方や表現がどう変わったかも一緒に振り返ります。

  • 物語・作文・詩
  • 絵と文章を組み合わせた作品
  • 調べたことを自分の視点でまとめた作品
  • 好きなことや将来についての記録
ARTFUL THINKING

考える過程を見える形にする

Harvard Project Zeroの資料 ↗

Artful Thinkingは、ハーバード大学Project Zeroで開発された、作品をよく見て考えるためのアプローチです。短い問いの型を繰り返し使い、観察、解釈、根拠、視点、疑問を言葉にします。

I See, I Think, I Wonder

何が見える? そこから何を考える? 何が気になる?

What Makes You Say That?

意見だけで終わらず、見つけた根拠と一緒に説明します。

Circle of Viewpoints

登場人物や物の視点に立ち、見え方の違いを考えます。

Beginning, Middle, End

一枚の絵から前後を想像し、物語や文章へ広げます。

このほかにも複数のThinking Routinesがあり、その日の目的や題材、お子さまの考え方に合わせて使い分けます。美術の知識や絵の上手さを評価する活動ではありません。作品を入口に、本人の考えが生まれ、変わっていく過程を大切にします。

30 MINUTES

一回の活動の流れ

  1. 見る・出会う絵、写真、物語、本人の関心から、その日の入口を選びます。
  2. 考える・話す短い問いを使い、気づいたことや想像したことを言葉にします。
  3. つくる文章、絵、構成など、考えに合う方法で形にします。
  4. 振り返る最初と今で何が変わったか、次に何を続けたいかを確かめます。

理論・方法の参考資料